勾玉について
勾玉ってなぁに?
2,000年以上も前から石で作られた「まがたま」
大昔の人は、何のために作ったのでしょうか?
なぜ、このような形なのでしょうか?
鉄も銅もない時代・・・
木や骨と砂だけで削り上げるにはどれほどの労力がいったのでしょうか?
それほどまでにして・・・?!
- 石器時代に動物、魚の骨などを「魔よけ」として身につけていたものを石で作りはじめた。
- 「月」を神様としていた時代、その月の形を身に付けるようになった。
- すべての動物の始まりの形である「胎児」を形にし若さと力を手に入れようとした。
という、大きく分けて3つの説がありますが、石そのものに力があり、勾玉の形にすることにより、パワーを引き出す力がもっと強くなります。
そのためにこの形にしたと言われています。
勾玉の歴史文献に記されているまがたま
神話の時代
日本を創ったといわれるイザナギノミコトとイザナミノミコトという神様が、「あなたは、天を治めなさい」と天照大御神(日の神様)に「ミクラタナノ神」という珠をお授けになりまた。
この珠が勾玉であったという説があります。
神話の中で
「天照御大神」は全身にまがたまを身に付けていた・・・という話も書かれています。
物部氏に伝わる「十種の神宝(とくさのかんだから)」
その中に、生玉(いくたま)・死返玉(まかるかえしのたま)足玉(たるたま)・道返玉(ちかえしのたま)と明らかに呪術的な使い方をされていたと思われる玉の数々が 含まれています。
中国の歴史書
「魏志倭人伝」には、日本(倭の国)から中国(魏の国)の王へ「男女30人真珠5,000個、緑色の大きなまがたま2個、珍しい高価な織物40反」献上したとあります。 (紀元後 226年)
オランダ人医師 シーボルトの著書
「日本」には、まがたまを「教養ある日本人が、 好んで思いをはせる物」と書き記している。
勾玉の持つ力
世界最古の医学百科とされる、3500年前エジプトで書かれた「パピルス・エーベルス」には多くの石を治療法として使っていたことをはじめ、古代ギリシャ・中国・アステカ・インドなど、世界中の地域で石は治療やお守り、「聖なる物」として、珍重されてきました。
日本においても、正倉院の中から「薬石」として、大切に扱われていました。
世界中のどの文明を見ても、権力者や占い師、シャーマンは石を身につけていました。
日本ではまがたまがそれにあたります。
古代日本人は、石を、勾玉にすることにより、より石の力を感じられることを、知っていた様です。
自分に合った石を持つことによって、全身に力がみなぎり、様々な運気が上がる様です。
そして、まがたまは、心にも影響し、石によって心を癒してくれたり、勇気づけたりします。